医療判決紹介:最新記事

2024年の記事一覧

2024年2月 9日
選択のポイント【No.496、497】

今回は、医師の説明義務違反が認められた判決を2件ご紹介いたします。 No.496の事案では、病院側は、本件手術が患者の病態に対し、唯一最後の治療方法で、速やかに行う必要性と緊急性があった旨強調しましたが、裁判所は、唯一最後の治療方法であるからといって説明義務が軽減ないし免除される理由とはなり得ないし...

2024年2月 9日
No.497「動脈瘤の疑いから術前検査として患者の同意を得た心臓カテーテル検査につき、明らかな動脈瘤がないことが判明して術前検査としては不必要になったが、医師がその説明をせず、狭心症の確定診断目的で同検査を行ったことにつき、慰謝料が認められた地裁判決」

横浜地方裁判所平成29年2月23日判決 医療判例解説70(2017年10月)号47頁 (争点) 心臓カテーテル検査に関する説明義務違反の有無 *以下、原告を◇、被告を△1ないし△4と表記する。 (事案) 平成27年12月18日(以下、特段の断りのない限り同年のこととする)、◇(本件入院時69歳の女性...

2024年2月 9日
No.496「糖尿病網膜剥離手術により患者が失明。医師の説明義務違反を認めたが、説明義務違反と失明との相当因果関係は否定し、慰謝料と弁護士費用の損害賠償を病院側に命じた地裁判決」

名古屋地方裁判所昭和59年4月25日判決 判例タイムズ540号276頁 (争点) 説明義務違反の有無 損害 *以下、原告を◇、被告を△1及び△2と表記する。 (事案) ◇(会社経営者男性。失明時54歳)は、幼児期から左眼がほとんど視力のない弱視(30ないし55センチメートル手動弁)であった。昭和38...

2024年1月10日
選択のポイント【No.494、495】

今回は、術後管理上の過失が認められた判決を2件ご紹介します。 No.494の事案では、病院側は、患者のトイレでの転倒は、患者のつまずきや、滑ったためだと主張しました。しかし、裁判所は、一般に、下血を含む出血があれば、貧血が起こり、貧血の症状として脳細胞への酸素供給が不足することや、これに体動や排便時...

2024年1月10日
No.495「脳内出血の手術を受けた患者が急性呼吸不全により死亡。鼻出血の継続による気道閉塞を予見すべきだったのに、経過観察指示しかしなかった当直医に注意義務違反を認めた地裁判決」

京都地方裁判所令和4年3月9日判決 医療判例解説105(2023年8月)号10頁 (争点) 当直医に注意義務違反があるか否か *以下、原告を◇、被告を△と表記する。 (事案) A(判決中に年齢の明記はないが、70代男性と思われる。)は、平成28年1月4日(以下、特に断りのない限り同年のこととする。)...

2024年1月10日
No.494「虫垂切除術の後、患者がトイレ内で貧血により失神して転倒し、重篤な後遺障害が残った。医師・看護師らに術後管理上の過失があったとして、病院側の責任が認められた地裁判決」

名古屋地方裁判所豊橋支部平成15年3月26日判決 判例タイムズ1188号301頁 (争点) 医師の過失の有無 看護師らの過失の有無 *以下、原告を◇、被告を△と表記する。 (事案) ◇(昭和45年生まれで、転倒事故当時26歳の女性)は、平成8年7月4日(以下、年月を記載していない日付は、平成8年7月...

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