医療判決紹介:最新記事

選択の視点【No.116、117】

今回は、腎臓移植に関する判決を2件紹介いたします。1件は死亡後の腎臓移植で、もう1件は生体腎移植です。

No.116は臓器移植法施行前の判決です。臓器移植法施行により、一定の要件を充たせば脳死体からの臓器摘出が可能となりました。しかし、脳死体からの摘出の要件を充たしていない場合には、本判決と同様の問題が生じ得るといえます。

No.117の判決紹介にあたっては、一審の東京地方裁判所平成12年2月28日判決(判例タイムズ1108号230頁)も参考にしました。一審と控訴審とでドナーである父親固有の慰謝料が認められるかどうかについて、判断が分かれています。

どちらの判決も実務上参考になろうかと思います。

カテゴリ: 2008年4月 4日
ページの先頭へ