医療判決紹介:最新記事

選択の視点【No.184、185】

今回は、医師の経過観察義務違反が認められた判決を2件ご紹介します。

No.184の事案では、亡くなった患者は死亡当時69歳の女性でした。そして、逸失利益の算定にあたり、就労可能性があったとして、基礎収入を平成14年の賃金センサスをもとに年収を300万円と認め、就労可能年数を7年(ライプニッツ係数5.786)、生活費控除割合を30%として、中間利息を控除して1200万円と算定しました。

No.185の事案では、亡くなった患者は死亡当時72歳の男性でした。そして、逸失利益の算定にあたり、年金収入分(年6回、各回13万2416円・平均余命13年間・生活費控除割合5割・中間利息控除)と、子供の助力を得ながらの稼働収入分(過去3年間の平均が372万6513円・就労可能は平均余命の半分の6年・子供の寄与率2割・生活費控除割合5割・中間利息控除)を合計して、756万5864円と算定しました。

両事案とも、実務の参考になろうかと存じます。

カテゴリ: 2011年2月 3日
ページの先頭へ