医療判決紹介:最新記事

医療関連訴訟の判例・裁判例からは多くを学べます。彼らは何故勝訴し、何故敗訴したのでしょう。

2026年5月11日
選択のポイント【No.550、551】

今回は医療保護入院に関連して病院側の責任が認められた裁判例をご紹介します。 No.550の事案では、控訴審裁判所は、精神病院に入院中の者に対する身体的拘束については、精神保健福祉法及び告示第130号(精神保健福祉法37条1項に基づき厚生労働大臣が定める処遇の基準・昭和63年厚生省告示第130号)で必...

2026年5月11日
No.551「医療保護入院を決定したこと等について、医師の過失を認めて医療法人及び医師らに慰謝料の支払いを命じた地裁判決」

宇都宮地方裁判所令和7年5月29日判決 医療判例解説(2025年12月号)119号41頁 (争点) 医療保護入院をさせたこと等について、医師の故意・過失の有無 *以下、原告を◇、被告を△1ないし△4とする (事案) ◇(平成30年12月当時73歳の男性)は、昭和47年3月、Hと結婚し、長男であるI、...

2026年5月11日
No.550「医療保護入院中の身体的拘束により患者が急性肺血栓塞栓症を発症して死亡。違法な身体的拘束を行ったとして病院側の責任を認めた高裁判決」

名古屋高等裁判所金沢支部令和2年12月16日判決 医療判例解説(2021年6月号)92号56頁 (争点) 身体的拘束が違法であったか否か *以下、原告を◇1および◇2、被告を△と表記する。 (事案) A(死亡当時40歳の男性・親の大工仕事を無給で手伝い)は、平成11年8月ごろから、多弁、不安の訴え、...

2026年4月10日
選択のポイント【No.548、549】

今回は、手術後の対応について病院側の過失が認められた事例を2件ご紹介いたします。 No.548の事案では、病院側は、患者が若く、心循環系に重篤な合併症がなかったこと、手術中の血圧ガス分析の結果から、循環系異常が認められないこと、蘇生措置中の午後2時24分の血液ガスデータの結果が呼吸停止から心停止を直...

2026年4月10日
No.549「脳内出血の手術後、患者が呼吸不全により死亡。術後の気道閉塞に関する医師の注意義務違反が認められた事案」

京都地方裁判所令和4年3月9日判決 医療判例解説(2023年8月号)105号10頁 (争点) 手術後の対応につき医師に注意義務違反があったか否か *以下、原告を◇1~◇4、被告を△1及び△2と表記する。 (事案) A(男性・年金受給者)は、平成28年1月4日(以下、特に断りのない限り日付は平成28年...

2026年4月10日
No.548「肝腫瘍手術後に患者が低酸素脳症になり、その後、手術前より罹患していた胎芽肉腫の再発により死亡。術後の経過観察義務を怠った医師らの過失を認め、過失と低酸素脳症との間に因果関係があるとして病院側に支払を命じた地裁判決」

千葉地方裁判所平成22年3月26日判決 医療判例解説(2011年4月号)31号74頁 (争点) 医師らに患者の手術終了後、経過観察を怠った過失があったか否か *以下、原告を◇1ないし◇3、被告を△と表記する。 (事案) O(昭和57年生まれの女性。平成16年4月23日当時、大学薬学部4年生で、成績は...

2026年3月10日
選択のポイント【No.546、547】

今回は、検査結果の読影に関し、病院側の責任が認められた裁判例を2件ご紹介します。 No.546の紹介にあたっては、一審判決(岐阜地方裁判所平成27年4月15日判決 ウェストロー・ジャパン)も参考にしました。 No.546の事案では、控訴審裁判所は、被控訴人(病院を開設する法人)は、患者がその死亡の時...

2026年3月10日
No.547「粟粒結核を原因とする急性呼吸窮迫症候群により患者が死亡。リウマチ科の医師に結核の再燃の可能性を念頭において注意深くX線画像を読影する注意義務違反を認めた地裁判決」

東京地方裁判所令和6年3月28日判決 判例時報2631号21頁 (争点) 医師に11月11日に実施した胸部X線検査の撮影画像の読影に係る注意義務違反があったか否か *以下、原告を◇、被告を△と表記する。 (事案) A(死亡当時75歳の女性)は、平成26年(以下、同年の記載を原則として省略する。) 6...

2026年3月10日
No.546「CT検査を受けたが読影が不十分であったため、胆管細胞癌の発見が遅れ患者が死亡。早期に発見されていれば実際の死亡時点において、なお生存していた相当程度の可能性があったとして慰謝料を認めた高裁判決」

名古屋高等裁判所平成29年2月2日判決 ウェストロー・ジャパン (争点) 治療が実際に開始される1か月半前の時点で適切な治療が開始されていれば、実際に死亡した時点においてなお生存していた相当程度の可能性があったか否か *以下、控訴人(原告)を◇1~◇4、被控訴人(被告)を△と表記する。 (事案) A...

2026年2月10日
選択のポイント【No.544、545】

今回は、救急搬送後に退院(帰宅)した患者の容態が悪化したことについて、病院側の責任が認められた判決を2件ご紹介します。 No.544の事案では、控訴審裁判所は、損害額の算定にあたり、救急搬送時には患者の頭蓋内には相当程度に進行し、肥大化したのう胞が存在していたこと、病院としては、小児科救急医療の受入...

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