医療判決紹介:最新記事

医療関連訴訟の判例・裁判例からは多くを学べます。彼らは何故勝訴し、何故敗訴したのでしょう。

2012年11月 6日
選択の視点【No.226、227】

今回は、美容整形に関する病院側の説明義務違反が認められた判決を2件ご紹介します。  No.226の事案では、手術代金の支払にショッピングクレジット契約が用いられ、開業医がクレジット会社から手術代金の立替払いを受けた後、患者が手術痕が残ったことを理由に、クレジット会社への割賦金の支払いを途中から...

2012年11月 6日
No.227「海外で両眼瞼を二重にする美容整形手術を受けた後、日本で修整手術を受けた女性患者に睫毛の外反などが生じ、希望に添わない結果が発生。開業医の説明義務違反が認められた地裁判決」

東京地裁平成9年11月11日判決判例タイムズ986号271頁 (争点) 説明義務違反の有無 損害額 (事案) X(昭和40年生まれの女性)は、平成3年にアメリカ合衆国において、切開法により両眼瞼を二重にする美容整形手術を受けた。しかし、Xはこの手術の結果、両眼の二重の幅が広...

2012年11月 6日
No.226「腋臭・多汗症の美容整形手術を受けた患者の手術部に瘢痕が残存。開業医の説明義務違反を認め、賠償を命じた地裁判決」

東京地方裁判所平成7年7月28日判決判例時報1551号100頁 (争点) 術後管理にY医師の過失があったか Y医師に説明義務違反はあったか (事案) 美容外科医であるY医師は、Y美容外科医院(以下、Y医院という。)を開設し、本件手術当時、腋臭、多汗症の手術に自ら命名した「Y...

2012年10月 5日
No.225「肩甲難産により死亡した胎児の分娩を担当した市立病院の医師に分娩方法の選択および肩甲娩出術の施行に過失があるとされた事例」

名古屋地方裁判所平成18年6月30日判決判例タイムズ1234号148頁 (争点) 分娩方法選択の過失の有無 肩甲娩出術施行上の過失の有無 (事案) 平成11年3月4日、X1はY市が開設するY病院の産婦人科を受診し、同病院のO医師から妊娠の診断を受けた。分娩予定日は同年11月...

2012年10月 5日
No.224「巨大児を経膣分娩中に、肩甲難産となり、出生児に麻痺障害が生じた。医師の過失を認め、病院側に賠償を命じた地裁判決」

長崎地方裁判所平成11年4月13日判決判例タイムズ1023号225頁 (争点) 麻痺の直接の原因は何か B医師に過失はあったか 使用者責任に基づく損害賠償請求権の消滅時効の成否 (事案) A(出産当時38歳の女性)は、昭和62年8月12日、Y県離島医療圏組合(以下、...

2012年9月13日
No.223「直腸癌の患者に対して直腸切断術後、低酸素脳症から高度障害が生じ、二年半後死亡。開業医の術後管理の過失を認めた地裁判決」

大阪地方裁判所平成19年3月9日判決判例時報1991号104頁 (争点) 術後管理に過失はあったか (事案) 患者A(手術当時68歳の女性)は、平成15年2月27日、胸痛、背部痛を訴えてY医師の開設するY病院を受診した。 検査等の結果、Aに下部直腸癌が認められたことから、平成15...

2012年9月13日
No.222「肝癌治療のため、肝部分切除術および胆のう摘出術を受けた患者に術後出血が生じ、患者が死亡。市立病院の医師につき、術後出血の兆候となる所見を看過し、術後の適切な対応を直ちにしなかった過失があるとした一審判決」

大阪地方裁判所 平成15年9月29日判決 判例時報1863号72頁 (争点) 術後出血の徴候となる所見を看過した過失ないし義務違反の有無 術後管理における過失ないし義務違反と患者の死亡との因果関係の有無 (事案)   患者A(男性・手術時及び死亡時71歳)は、肝癌治療の目的...

2012年8月 8日
選択の視点【No.220、221】

今回は、薬品の誤投与に関する刑事判決と民事判決を1件ずつご紹介します。 No.220の判決紹介にあたっては、判例時報925号136頁の解説も参考にしました。 同解説によると、検察官の求刑は、罰金刑ではなく、医師につき禁錮8月、事務員につき禁錮4月だったとのことです。 No.221の判決の事案では、病...

2012年8月 8日
No.221「子宮内膜症疑いの妊婦に対して、医師の処方とは異なる抗癌剤が渡され、出生した男児に重度の障害。患者親子側の請求を棄却した地裁判決を取り消し、病院の不法行為責任を認めて親子側の請求を認容した高裁判決」

福岡高等裁判所平成8年9月12日判決 判例時報1597号90頁 (争点) 抗癌剤であるユーエフティの服用と障害発生との因果関係の有無 薬剤を交付した職員の過失の有無 (事案) X2(女性)は、昭和59年7月17日、Y法人の経営する病院(以下、Y病院とする)の医師であるH医師の診察を受けた。X2は、こ...

2012年8月 8日
No.220「医院事務員が、糖負荷検査に使用するブドウ糖と誤って届けられたフッ化ナトリウム等の混合粉末を受領、調合し、患者に服用させた結果、患者が死亡。事務員および開業医につき、業務上過失致死罪の成立を認めた上で、罰金刑を宣告した地裁判決」

函館地裁昭和53年12月16日判決 判例タイムズ375号157頁 (争点) Y2事務員に業務者性は認められるか Y2事務員に注意義務違反はあったか Y1医師に注意義務違反はあったか (事案) Y1医師は昭和14年10月にI市においてY内科医院(以下「Y医院」という)を開業し医師として医療業務に従事し...

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