医療判決紹介:最新記事

医療関連訴訟の判例・裁判例からは多くを学べます。彼らは何故勝訴し、何故敗訴したのでしょう。

2017年9月 8日
選択の視点【No.342、343】

今回は、高齢者の転倒事故に関する地裁判決を2件ご紹介します。 医療機関での事故ではありませんが、高齢者の転倒は医療機関でも発生する事故ですので、訴訟に至った場合の判断につき、医療従事者にも有意義な事例と思われます。 紹介にあたっては、平成15年当時のNo.342の判決文中で「痴呆」とある箇所は「認知...

2017年9月 8日
No.343 「通所介護サービスを利用していた87歳女性が、送迎バスの乗降の際に転倒し、右大腿骨頸部骨折。施設運営会社が速やかに医療機関に連絡し必要な措置を講ずべき義務に違反したとして慰謝料20万円の支払いを命じた地裁判決」

東京地方裁判所平成 25年5月20日判決 判例時報2208号 67頁 (争点) 施設運営会社が、事故当時利用者を常時見守るなどして転倒を防止すべき義務に違反したか否か 施設運営会社が、事故の後、医療機関に速やかに連絡して利用者に医師の診察を受けさせるべき義務に違反したか否か (事案) X(大正11年...

2017年9月 8日
No.342 「95歳女性が通所介護サービス施設内で昼寝から目覚めた際に転倒し、右大腿骨顆上骨折。施設を経営する特定非営利活動法人に必要な介護を怠った過失があるとして損害賠償を命じた地裁判決」

福岡地方裁判所平成 15年8月27日判決 判例時報1843号 133頁 (争点) 通所介護サービス施設運営者の過失の有無 (事案) X(事故当時95歳の女性)は、夫や娘と同居していたが、介護支援専門員(ケアマネージャ)Oの作成した介護計画(Xは要介護4)に基づき、平成12年4月1日から午前中2時間程...

2017年8月 9日
選択の視点【No.340、341】

今回は食事中の窒息事故につき、食事介助者の過失が認められた事案を2件ご紹介します。 No.340は、医療機関での事故ではありませんが、食事介助者の過失の判断につき、詳細な検討がなされた判決であり、医療従事者にも有意義な事例と思われます。 この事案では、ホームヘルパーと介護サービス事業者である有限会社...

2017年8月 9日
No.341 「くも膜下出血の緊急手術後、入院中の患者が蒸しパンを喉に詰まらせて窒息し、精神障害2級の後遺障害を負う。看護師が適切な食事介助を怠ったとして、医療法人に損害賠償を命じた地裁判決」

東京地方裁判所平成26年9月11日判決 判例タイムズ1422号357頁 (争点) 適切な食事介助を怠った過失ないし注意義務違反の有無 (事案) 平成19年3月31日の朝、X1(昭和22年生まれの男性・自営運送業経営)は、頭痛と手足のしびれを感じ、Y1医療法人が経営する病院(以下、Y1病院という)に緊...

2017年8月 9日
No.340 「ホームヘルパーの食事介助中に、体幹機能障害のある利用者が誤嚥し、窒息死。ホームヘルパーが誤嚥を認識できなかった事情として、利用者の家族が利用者の異変をてんかん発作と判断したことが起因しているとして、2割の過失相殺を行った上で、ホームヘルパーと介護サービス事業者に損害賠償を命じた地裁判決」

名古屋地方裁判所一宮支部平成20年9月24日判決 判例タイムズ1322号218頁 (争点) ホームヘルパーの過失の有無 損害額(逸失利益及び過失相殺) (事案) A(事故当時15歳)は中枢神経障害による体幹機能障害によって歩行・起立・座位不能であり、このため、常時、身体、生活介助を必要としていた。 ...

2017年7月 7日
選択の視点【No.338、339】

今回は、手術後の看視や合併症発症の予防に関する医師の注意義務違反が認められ、病院側に損害賠償が命じられた事案を2件ご紹介します。 No.338の事案では、病院側は、本件が小児の浮遊肘の症例であって、その医学的治療方法が現在でも確立していないことから、治療に当たりいかなる措置を講じるかは、経過観察をす...

2017年7月 7日
No.339 「仙棘靱帯子宮頸部固定手術を受けた患者が、術後、肺血栓塞栓症を発症し、後遺症が残ったことにつき、医師に静脈血栓塞栓症の予防に関する注意義務違反があったとして、病院の損害賠償責任を認めた地裁判決」

東京地方裁判所平成23年12月9日判決 判例タイムズ1412号241頁 (争点) 病院医師らの静脈血栓塞栓症発症の予防に関する注意義務違反の有無 注意義務違反と後遺障害との因果関係の有無 (事案) 平成6年6月、X1(昭和8年生まれの女性)は、Z病院を受診して、子宮脱との診断を受け、膣内にペッサリー...

2017年7月 7日
No.338 「校庭のアスレチック施設から転落した8歳の小学生が、市立病院で上腕骨顆上骨折整復固定術等を受けたが、阻血性拘縮(フォルクマン拘縮)を発症し、右前腕、右手指等に機能喪失の後遺障害。市立病院の医師らに阻血徴候の看視を怠った過失があったとして、市の損害賠償責任を認めた地裁判決」

仙台地方裁判所 平成13年4月26日 判例時報1773号113頁・判例タイムズ1181号307頁 (争点) Y病院医師らの注意義務違反の有無 (事案) 平成7年5月9日、午前9時30分ころ、X(当時8歳の男子小学生)は小学校の校庭に設置してあったアスレチック施設から転落し、右肘を地面に強く打ったこと...

2017年6月 9日
選択の視点【No.336、337】

今回は、専門医への転医(勧告)義務違反が認められた判決を2件ご紹介します。 No.336の事案では、医師は、本件初診時においては、複数の原因疾患が考えられ、これを特定することが困難であり、もし、この時点で詳細な説明をしなければならないとすれば、疑われるすべての疾患につき詳細な説明をしなければならない...

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