医療判決紹介:最新記事

医療関連訴訟の判例・裁判例からは多くを学べます。彼らは何故勝訴し、何故敗訴したのでしょう。

2016年9月 5日
選択の視点【No.318、319】

今回は、ERCP検査後に患者が急性膵炎を発症して死亡したことにつき、病院側の責任が認められた事案を2件ご紹介します。 No.318の事案では、患者遺族は、ERCP検査における手技上の過誤も主張しました。この点につき、裁判所は、患者について膵臓の疾患の疑いが全くなく、総胆管の造影を目的とした本件ERC...

2016年9月 5日
No.319 「患者がERCP検査後に急性膵炎を発症し、死亡。初期輸液量の不足、膵炎の重症度診断の遅れ、患者にボルタレンを投与したこと、抗生剤の予防的投与の遅れの4点につき病院側の過失を認め、損害賠償を命じた地裁判決」

大阪地方裁判所平成27年2月24日判決 医療判例解説61号2頁 (争点) ボルタレンを投与した過失の有無 抗生剤の予防的投与が遅れた過失の有無 医師らの過失と患者の死亡との間の因果関係の有無 (事案) 患者A(昭和14年生まれ、本件当時72歳、眼科開業医、男性)は、平成23年10月末から黄疸を自覚し...

2016年9月 5日
No.318 「県立病院で、胆石の精査・手術を目的として入院し、ERCP検査をした患者が急性膵炎を発症し死亡。急性膵炎の診断及びその重症化に対する対応について医師の注意義務が欠けていたとして、県立病院側の責任が認められた地裁判決」

名古屋地方裁判所平成16年9月30日判決 判例時報1889号92頁 (争点) 急性膵炎に対する治療に関する注意義務違反の有無 (事案) 平成8年7月末ころ、患者A(死亡当時66歳の男性・A株式会社の代表取締役)に上腹部から下胸部にかけての疼痛が現れたので、同年8月6日、B病院を受診したところ、超音波...

2016年8月 5日
選択の視点【No.316、317】

今回は、いわゆるグループホームでの転倒事故に関して、施設側の損害賠償責任が認められた事案を2件ご紹介します。 紹介にあたって、判決の原文で「痴呆」と記載されている箇所を「認知症」に変更しています。 No.316の事案では、入居者の後遺障害慰謝料の算定にあたり、入居者の認知症の症状が著明であり、骨折し...

2016年8月 5日
No.317 「グループホームに入所していた入居者が2度転倒し、骨折。施設を運営する会社に対し、損害賠償を命じた地裁判決」

神戸地方裁判所伊丹支部平成21年12月17日判決 判例タイムズ1326号239頁 (争点) 不可抗力の免責の可否 重過失免責又は過失相殺の可否 (事案) 平成11年6月、X(大正8年生まれの高齢者)は、訴外病院で脳血管性認知症であると診断された。 Xは、物取られ妄想や、徘徊で警察に保護されることが多...

2016年8月 5日
No.316 「グループホーム入居者がベッドから転倒し傷害を負ったことについて、グループホームを運営する会社の安全配慮義務違反及び情報提供義務違反を認めた地裁判決」

大阪地方裁判所平成19年11月7日判決 判例時報2025号96頁 (争点) グループホーム入居者の転落事故におけるホーム運営者の義務違反の有無 (事案) X(女性、事故当時86歳)は小学校教員を退職後、1人暮らしをしていたが、平成15年9月にXの長女A(幼少のころから別離していたが、平成5年ころ再会...

2016年7月10日
選択の視点【No.314、315】

今回は、分娩に関して、医師の過失が認められた判決を2件ご紹介します。 No.314の事案では、病院側は、医師が午前7時50分ころから直ちに吸引分娩に取りかかり、5、6回ほど吸引分娩を行い、最後の2回が滑脱したため、午前8時15分ころに、鉗子分娩に切り換えて、午前8時20分ころ、新生児を娩出したのであ...

2016年7月10日
No.315「胎児が出生後2日目に死亡。児頭の位置等を確認することなく吸引・鉗子分娩及びクリステレル胎児圧出法を実施した医師に過失を認めた地裁判決」

山口地方裁判所平成27年7月8日判決 判例時報2284号99頁 (争点) 分娩を担当したY2医師の過失の有無 (事案) X(当時27歳)は、平成22年12月18日、Y医院(Y1医療法人社団が開設し産婦人科を経営する医院)で、Y2医師(Y1医療法人社団の代表者)の診察を受けて妊娠していることが確認され...

2016年7月10日
No.314「新生児に脳性麻痺の障害が残り、約6年半後に死亡。医師の分娩監視に過失があったとして、病院側の責任が認められた地裁判決」

大阪地方裁判所堺支部平成11年11月5日判決 判例タイムズ1032号219頁 (争点) Y2医師の分娩監視に不適切な点があるかどうか (事案) 平成3年10月23日、X(27歳・初産婦)は、Y病院(Y2医師の父親が経営していた産婦人科が、平成4年1月にY1医療法人として医療法人化され、Y2医師はその...

2016年6月10日
選択の視点【No.312、313】

今回は、高齢の患者に対する医薬品の投与・処方にあたり、医師が医薬品の添付文書記載の注意事項に従わなかったことにつき過失が認められた事案を2件ご紹介します。 No.312の事案では、高齢の患者の慰謝料(800万円)の判断に関して、裁判所は、「81歳という高齢ではあったが、被告病院に入院するまでは、明確...

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