医療判決紹介:最新記事

選択のポイント【No.550、551】

今回は医療保護入院に関連して病院側の責任が認められた裁判例をご紹介します。

No.550の事案では、控訴審裁判所は、精神病院に入院中の者に対する身体的拘束については、精神保健福祉法及び告示第130号(精神保健福祉法37条1項に基づき厚生労働大臣が定める処遇の基準・昭和63年厚生省告示第130号)で必要な基準が定められているところ、その内容は合理的なものであるといえるから、本件身体的拘束の違法性の有無を判断するに当たっては、告示第130号で定める基準の内容をも参考にして判断するのが相当であると判示しました。

No.551の事案では、医療保護入院を実質的に決定した医師は、診察時の原告患者の様子について、独り言や空中で物を掴むような仕草を繰り返すなどの症状がみられたなどと供述しましたが、裁判所は、同医師及び他の医師が作成した診療録にも、被告病院への入院中に作成された看護経過記録にも、同医師本人の上記供述に沿う記載はないことからすれば、同医師本人の上記供述は直ちに信用することができないと判示しました。

両事案とも実務の参考になるかと存じます。

カテゴリ: 2026年5月11日
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